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豚肉版 “一国二制度”

2011年04月25日
 
【新唐人日本2011年4月26日付ニュース】中国大陸では、「瘦肉精」と呼ばれる筋肉増強剤が使われた豚肉が出回りました。しかし、香港輸出用の豚肉では、ずっと検出されていません。本日は、この問題に迫ります。
 
大陸から香港へ輸出される豚肉では、これまで11年間、問題の筋肉増強剤が検出されていません。
 
香港の新聞「東方日報」によると、1998年に広東省と香港で豚の内臓スープで中毒が起こったあと、香港は大陸からの生きた豚を拒否。ここから、当局は「一流品は海外へ、二流品は国内へ」の姿勢を取り始めます。
 
経済学者 程暁農さん:「この問題は簡単です。いわば大陸と香港の政治制度の違いです。香港には報道の自由があり、民主があります。しかし大陸では政府を制約する権利が庶民になく、メディアも当局の代弁者です。この状況下で庶民はみすみす犠牲になります」
 
BBC中国語サイトも、中国のこのような、内と外で使い分ける基準に疑問を呈し、これは中国人を傷つけるとも指摘します。
 
また、EUは食品安全に最も厳しい地域です。このEUと、アメリカの市場に対し、中国メーカーの乳製品が参入するのは困難です。つまり、欧米は庶民の健康を最優先する一方、中国は利益を最優先にしています。
 
ある調査によると、大陸では筋肉増強剤、抗生物質、重金属の乱用など、中毒状態の豚は6割にも達するそうです。
 
スウェーデンのある研究機関は先日、中国の一部の乳児用食品は、ヒ素、鉛などの重金属を含んでいると指摘。しかし中国当局は、自国の基準を超えていないと反論。
 
経済学者 程暁農さん:「このような政治制度のため、大陸で食品問題は政府に放置され、庶民は手を出せません。だから食品メーカーはやりたい放題なのです」
 
こんな中、共産党高官への安心・安全な食品を提供する特別提供基地が話題になりました。
 
経済学者 程暁農さん:「食の安全が深刻化するにつれ、中国政府は特別食品提供基地を設立しました。高官の提供のためです。言いかえれば中国政府は高官の食の安全しか関心がなく、庶民の問題には無関心です」
 
食品特別供給センターの祝咏蘭主任はかつて、「2005年4月設立のセンターは、国務院機関・老幹部活動センターで、国家機関のために有機食品を特別提供する組織。13の省と市に置かれ、共産党のベテラン幹部94人に安心安全の有機食品を提供している」と発表したものの、この談話はのちに当局に削除されました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。

www.ntdtv.com/xtr/gb/2011/04/23/atext522541.html.-【禁闻】「一国两猪」内外有别.html

(中国語)

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